Hamaguri Ryoko-Soloris Works

ソロ活動のリス改め「はまぐり涼子」、絵を描く。

0円キッチン監督来日と井出留美さんのお話

0円キッチンという映画が来週公開されるのですが、

監督来日クラウドファンディングをした友人の代理で

急遽シンポジウムに行ってきました。

食品ロス問題に明るく前向きに取り組んだ

ドキュメンタリー映画です。

今回はオーストリア人ダーヴィド・グロス監督と

食品ロス問題専門家 井出留美さんのお話を中心に

メモってみました。

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 食品ロスで思いだすのは、3.11の直後英国大使館で聞いた

セカンド・ハーベスト・ジャパン理事マクジルトン・チャールズさんのお話。

今回登壇した井出留美さんは食品メーカー出身のフードロス問題専門家。

単発でじっくり講演を聴いてみてもきっと面白いだろうと思います。

お腹がすいたらどこでも食べ物が手に入る日本にいると

なかなか実感がわかないですけれど、

毎日一人ひとりがおにぎり一個分のご飯をゴミ箱に捨てているのと

同じ量の食品廃棄があるってオカシイですよね。

年間632万トンの食品廃棄って考えると何もできないけど、

やっぱり自分の冷蔵庫と食品戸棚に適正量を維持することから

始めるのが一番なんだなぁと思いながら帰宅しました。

被災したり緊急時のことを考えると

溜めこんでしまいそうになるけれど、

そのとき必要な分だけ、

あるいは、これは本当に必要なのか、と

毎日レジに向かう前に考えるだけでも違うのかもしれません。

いやもう、そんなことやってるわい!って言う方は、

それでもきっと観たら発見がありそうな映画。

ダーヴィド・グロス監督が明るい語り口で

ドキュメンタリーのトーンも良い感じです。

明日は、ちょっと冷蔵庫の中身確認しようかなぁ。。。 

 

はまぐり涼子展「ハマグリノモト」2017年2月10日~12日@鎌倉由比ヶ浜FIESTA

展示すると決めた点数まであと一歩。

というわけで個展のお知らせをいたします。

たった三日間ですが、まあきちんと終日会場にいて

来てくださる方にご挨拶できるのはこれくらいの期間で

いいかなと思っております。

映画のイラストをシネスイッチで飾って頂いている以外での

単独展示は初めてになるのでどっきどきです。

数は少ないのですが細かい絵を描いてしまいまして、

これから切り貼りするのでまだ一カ月近くは家で作業です。

切り貼りです。めんどくさ!

なぜこういう七面倒臭いことをするのか

自分でもよくわかりませんが、やってみます。

多分その方がちょっと面白いので。

がんばろう、がんばろう。

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FBでイベントページもございます。

はまぐり涼子展 「ハマグリノモト」

 

毎日毎日絵を描く日々を久しぶりに過ごしていますが、

絵を描いている間も頭の中はぐるぐると思考を巡らせていて

不思議な内省時間にもなっています。

また新しいアイデアが生まれてきたりもするし、

次はどんな風にしようかな、なんて前のめりしたり。

色んな人の顔が浮かんできて、私の絵を見てどう思うのかな

なんて考え始める時は集中力の切れ目。

比べない自分を保って個展を迎えられたらいいなと思います。

ただ描く幸せ。

あけましておめでとうございます。

酉年、敢えてオジロワシ

乱気流でもくぐりぬけていく
しなやかで強い翼を
あなたにも、わたしにも。

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年末は初めて大掃除もせず(窓は拭いた!)、

東京の仕事が終わってから

ただひたすら個展に向けて絵を描いています。

決めた点数の下絵完成はまだ四割。

これから9日まで長い作業が続きます。

観たい映画も我慢、年末年始の楽しいお誘いも

極力お断りし、完成させなければいけない

絵日記レポートもお待たせして、

せっせと絵を描いています。

誰かにやれと言われたわけではなく、

やめたきゃやめてしまっても問題はない。

でも、やりたい、やらなければ2017年のスタートラインに立てない!

くらいの勢いと共に、近年稀に見る集中力で描いております。

こんなに個展という個人的なイベントが、

自分を動かすとは思いませんでした。

商業的な目的よりも、自分の頭の中にずっとあった大好きなものを

全て一旦外に出してみようと思った個展。

自分にとっては、とてもとても大事な素なんだと

描きながら実感しています。

一番大切な肝の絵ができたら嬉しくて、

知り合いに飾り方の相談するのにちょっと見せたら、

余計な感想が返ってきてやめときゃよかったと後悔。笑

反論したい気持ちは五万とありますが、

ここでムッとしてもとにかく個展で伝えよう。

謙虚に謹んで聞き流すことにしました。

さて、集中力の維持とは誠に大変なことです。

映画の感想絵日記のイラストなんぞは
火事場の底力で進めた時もありますが、

現在はだいぶ想定内の作業を

空が白ける前に終えられるようになってきました。

自分が描きたい絵の制作については

集中本格モードに入るまでとにかく時間がかかるのです。

コーヒーがないと始まらないし、

音楽が必要な時もある。

いいぞいいぞ、ノってきた!って時に、

電話がマナーモードになっていなかったり。。。

一旦外に出ると、また深い集中にはいるのに

時間がかかってしまいます。

11月、12月は、東京の仕事があり、

全く制作モードにはいれませんでした。

22日からひたすら自分のために自分の絵を描く、ということを

もしかしたら人生で初めてやっている気がします。

そしてこれがですね、、、ものすごく楽しい!

家族で行くクリスマスミサも、大掃除もおせちも、

全て全て今回はほっぽり出して、

とにかく決めた絵を描き切ることの苦しさと

それを上回る楽しさにどっぷりはまっております。

誰にも会わない日がこれほどあるのは、

目的を失ってひきこもっていた27歳以来かもしれません。

その頃とは一味違う孤独な、でもものすごくものすごく深い時間です。

周りの友達は、お掃除も終えて、

お蕎麦も食べて新年を迎える準備万端。

私は、夜の10時に横浜のキンコーズに行って

24時間営業は渋谷のみと気付いてしばし茫然と佇み、

気を取り直して帰る有様。

しかし、制作は続きます!

お蕎麦もないし、紅白も見逃してるし、

おせちも無い。

見事に年末感ゼロな一人の年越し。

でも、なんだか充実感のある冬休み。

数は少ないけど、2月の個展で

私のツボの色々を見ていただける日を励みに

頑張るのであります!

では、皆さまよき2017年を!

【コンテンツの転載を禁止します】 

 

シネスイッチ銀座 映画絵日記 vol.46 『ヒトラーの忘れもの』 Dec., 17, 2016

シネスイッチ銀座 - 「ヒトラーの忘れもの」 いよいよ明日17日(土)より公開です... | Facebook

小難しいことを言うつもりはないのですが、

自分も含めて多くの人が知らなかった事実を前に、

私たちは闘いの絶えない世の中をどう赦しあいながら生きていくのか、

そう言うことを考える機会をもらった映画です。

少年たちの演技も素晴らしいです。

明日からシネスイッチ銀座にて。

【イラストの転載を禁止します】

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この世界の片隅に、観ました。

既に漫画としてのクオリティが高く、

映画も素晴らしかった。

戦争という大きな渦の端っこで生きる

市井の人のささやかな暮らしのなんと尊いことか。

恥ずかしながら原作漫画はきちんと読んでいませんが、

2か月前ふとテレビをつけたら映画化のドキュメンタリーが流れていました。

主人公すずさんの何気なく描くスケッチが心に沁み込みます。

彼女の心を支える絵。

彼女が世界を観るフィルターの細やかさ。

切ないこともあるけれど、いつも笑って暮らせたら。

辛いこともあるけれど、それでも人生は続いて行くのだから。

ほろほろと涙がこぼれた映画です。

きっとこれからも折に触れて

その意味をかみしめる映画なのではないかなと思います。

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語る力とユーモアと。

1つのもので、何か物語が始まりそうな、

あるいは既に始まっていそうな気配を醸し出す。

そんな力のあるものが好きです。

 

想像が広がる力のタネを持っているものが好きなのです。

非日常でも普段の生活にほど近くても、物語性や遊び心のあるものに

出会うと、気持ちが高揚します。

神山明さんという彫刻家の方の作品がその最たるもので今一番好きですが、

彼の作品で今実際に見ることができる場所は旭川美術館。

私が直に見たことのある作品のタイトルは、『いつもの道に迷い込む』。

もうタイトルだけで不思議な物語の世界が始まっている作品です。

是非機会があったら行ってみてください。

(展示状況は同館に確認を)

 ■■旭川美術館トップページ■■ | 教育庁北海道立旭川美術館

さて、普段の作品でもっと手軽に楽しめて使えるものですと、

お気に入りはこちら。

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カレーじゃないですよ、シャベルです。

あ、スプーンです。

志村マコトさんの木工作品。

お茶目です。ユーモラスです。(ご本人も楽しい)

これで、ザクザクとキーマカレーを食道に放り込んでやりました。

満足。

 

もう一人、今夏知ったステキな作家さんの作品があります。

cupolaという名前で作品を発表している20代の女性は長野市在住。

先日彼女から送ってもらった作品集の一部をちらり。

彼女の世界観もすごく好きです。

これ実用的じゃないよね?っていう造形のものもあるけれど、

アートってそういう実用性だけでもないじゃないですか。

カワイイし、ユーモアににやりとするし、

身につけたいけどこれ指輪としては普段つけられないよね!

という突っ込みもしつつ、オートクチュールのドレスは

普段着ないけどうっとり幸せな気分になるのと同じだなと思ったり。

 

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シネスイッチ銀座 映画絵日記 vol.45 『ミス・シェパードをお手本に』 Dec., 10, 2016

シネスイッチ銀座 - 「ミス・シェパードをお手本に」... | Facebook

イギリス映画の独特の空気感が好きです。

なにげない日常の中で、大真面目な顔をしながら

ぼそっと皮肉とユーモアが散りばめられた会話をしたり、

紛らわしい表現で思いを伝えたり。

マギー・スミスという女優は、そういう雰囲気を見事に表現できる人。

しかも気品をもって。

たとえそれが家を持たない薄汚い格好のおばあさんだとしても。

そこまで深刻ではないもののやや生き辛さを抱えている劇作家のベネットと

自由奔放に生きているように見えるミス・シェパード。

でも彼女には音楽への矛盾した思いと誰にも言えない秘密がありました。

大事件はありません。

でも、なにやらちょっとした謎はあるようです。

他人の人生を通して見えてくる自分の何か。

ベネットさんもそれを探して、

"Lady In the Van"を書き上げたのかもしれません。

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