Hamaguri Ryoko-Soloris Works

ソロ活動のリス改め「はまぐり涼子」、絵を描く。

シネスイッチ銀座 映画感想絵日記 vol. 57『歓びのトスカーナ』Jul., 8, 2017

 

シネスイッチ銀座 - 「歓びのトスカーナ」 いよいよ明日8日(土)より公開です!... | Facebook

シネスイッチ銀座 - 上映中の映画

すでに公開しておりますが、こちらのイタリア映画、

観終わってから考えることが大変多い作品です。

乱暴にまとめると、2人のちょっと情緒不安定な女性の逃避行なんですけど、

2人の過ごす施設、取り巻く人々、その国の懐の深さを感じると同時に、

多様性の尊重の難しさと素晴らしさの両方を感じます。

先に知っておくといいかもしれないと思ったのは、

イタリアには「精神病院」、特に牢屋型治療が35年以上前に廃止されている、

ということです。

参考:

イタリアはいかにして社会を精神病院から解放したのか / 『精神病院はいらない!――イタリア・バザーリア改革を達成させた愛弟子3人の証言』編著者、大熊一夫氏インタビュー | SYNODOS -シノドス-

通りで、この映画の中に出てくる患者たちはだいぶ自由な

生活をしているわけですよ。

ただただ、すごいなぁと思いました。

まあ、少しばかり世の多くの人が自制する境界線を逸脱しちゃってる

ところのある2人とはいえ、その純粋さとか、繊細さとか、

激しさとか、そういうちょっと人よりはみ出ちゃったものも

個性として受け止められる度量のある国民性。

人間らしく扱う治療体制に至るまで長い苦難の歴史があったとはいえ、

こうして日本にはない明るさとユーモアを持って映画にできるセンス。

いいですよね。

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