はまぐり映画日記33 おとなの恋の測り方
2018年10月30日鑑賞。
ここ一週間ほど風邪をひいて、久しぶりに鼻みず鼻づまり。
ぼーっとするんですよね、この鼻づまり。
だいぶ治ってきたものの、まだ鼻と喉の奥がすっきりしませんで、
文章もちょっとスムーズにでてきません。
【コンテンツの転載を禁止します】
ヴィルジニー・エフィラのフランスロマコメ女王ぶりもよいのですけど、
魅力的な人の価値って何で決まるの?という軽妙なコピーを
ふりまきつつ、結構深い問題をつついた映画です。
どんなに多様な価値観を認め合う社会にあっても、
やっぱりどこか古風な概念がつきまとう「イイ男」観。
顔が良くて、知性的で、ユーモアがあって、リッチで、おしゃれ。
もちろん背が高くて・・・という条件がなんとなく誰もが
想像しうる「いい男」ではないでしょうか。
この映画では、「いい男」のわかりやすい条件として背丈を
取りあげていますけれど、それはきっと一つの例であって、
私たちは人を見定めるときに、色んな固定観念と偏見を
引っ張り出して、「判断軸」として使っています。
世間一般が認める条件から外れると不安だし、
疎外感はあるし、孤独だし、怖いもの。
自分の中にある偏見と向き合って、つらさに抗ったり
負けたりしながら、でもやっぱり失いたくないと
思える相手が見つかったら、それってすごくすごく
幸運なことに違いありません。
主人公と彼女を受け止める小さくて素敵な恋人、
そして彼らを囲む人々の描き方もとても面白くて楽しかった。
軽妙洒脱なんだけれど、ほろりと苦くて、
温かい気持ちになる素敵な作品です。