死者の日に寄せて
仮装は、楽しいと思う。
私も高校生の時はハロウィンの仮装を楽しんだ記憶、あります、あります。
ここ最近の日本のハロウィンバカ騒ぎは過熱しておりますが、
なんとも偶然に、10月31日、近しい伯父が亡くなりました。
ハロウィンがキリスト教の行事と思っている方もいるかもしれませんが、
実際影響が強いのはケルトのドルイド信仰だという話もあります。
冬の始まりに死者が訪れるその時、一緒に来る悪い霊などから身を守るため、
魔よけのたき火を焚いていたのが始まりらしいです。
というわけで、全然キリスト教由来じゃありません。
が、しかし、キリスト教でも同じ時期に諸聖人の日というのがあります。
グレゴリオ暦ではだいたい11月1日とか、2日。
メキシコでは死者の日といいます。
今やなんだかよくわからない楽しい仮装パーティの決定版ハロウィン。
そんな日ではありますが、伯父が「死者の日」の前日に
亡くなったのは、なんだか不思議な巡り合わせに思えます。
死者の日には、故人を思って家族や友人が集い語り合う。
私の家族はカトリックで、死者の日とも言う諸聖人の日は知っていましたが、
このタイミングでカトリック信者の伯父がこの世を去ったことで、
より身近で忘れ難い日になりました。
若者が大好きで、タバコもお酒もよく嗜んだ伯父。
もう2年前から癌を診断されていましたが、
みんなの前では飄々としていました。
亡くなる二日前に、会いにいくことができた私には悔いはありません。
奥さんや、兄弟、姪っ子たちに囲まれて、
最後の最後はきっと幸せだったと思います。
さみしいけれど、穏やかな気持ちで見送りたいと思い、夜が明けました。