Hamaguri Ryoko-Soloris Works

ソロ活動のリス改め「はまぐり涼子」、絵を描く。

はまぐりの脱皮。

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わたしが普段よく会ったり話したりする人たちは、

自分で自分の仕事を生み出している人たちが多いために

ともすると忘れてしまいそうになるのですが、

日本の就業形態は、どこかの会社や組織に属して働く人が多いのです。

そんな社会の中で、親からいっぱしの教育環境を与えてもらい、

大学まで行き、留学もさせてもらってスペイン語を専攻したわたしは

どこかでちゃんとした(世の中の人が社会的に認めてくれそうな)

仕事をしなければ、とか、親に申し訳ないな、なんて

思わないわけでは有りませんでした。

でも、絵を描いたり、それを補完するために文章を描いたり、

そうやって自分の考えを形にして、

自分にとって目指したい守りたい世界を

描くことを選びました。

イラストレーターがちゃんとしてないなんて今は思いもしませんが、

どこかでアーティストやフリーランサーが社会的地位を

獲得し切れない社会に不安を持っていたのは確かです。

でも。

これから時間はかかるかもしれませんが、

中途半端な足場は組まずに、やれるとこまでやってみようと思います。

そのために、今まで会社や組織という環境でも

生きていけるように念のため取っておいた色々なものを

手放してみようと思います。

そんな覚え書きです。

 

はまぐり映画絵日記07 「パターソン」

映画『パターソン』公式サイト

もうつれづれなるままにあまり下書きなしで書いてしまいました。

詩のような映画。

ドラマチックな詩ではなくて、ありふれた日々のなかに

幸せや小さなハプニングを見つける淡々とした詩。

そんな感じです。

アダム・ドライバーもよかったし、

愛らしい妻役のゴルフシテ・ファラハニもよかった。

そして、愛すべきブルドッグのマーヴィン。

足るを知るパターソンの生きざまに落ち着いた爽やかさを感じます。

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シネスイッチ銀座 映画感想絵日記 vol. 60『幼な子われらに生まれ』Aug., 26, 2017

nシネスイッチ銀座

シネスイッチ銀座 - 「幼な子われらに生まれ」 本日27日からのお時間は... | Facebook

同じ日に公開された映画ですが、猫に負けないでほしい作品です。

最近個人的に観た浅野忠信氏は、「沈黙 サイレンス」でしたが、

あの作品でもこちらの作品でもほんとに上手いなぁこのひと、と思いました。

なんだか、ドキュメンタリーを観ている気分になるんですよね。

表現が絶妙です。

じわじわきますよ。

観ていただきたいなぁ~、ほんとに。

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シネスイッチ銀座 映画感想絵日記 vol. 59『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』Aug., 26, 2017

 シネスイッチ銀座 - 上映中の映画

シネスイッチ銀座 - 「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」 本日より公開です!... | Facebook

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猫。ネコ。にゃんこ。

抗えぬ、動物の魅力。

ずるい!ずるいぞ!こんないじらしい愛らしい生き物の映画なんて!

・・・と、思っていたのですが。

いや確かにボブはすごいネコです。

でも、ボブに出会ったジェームスの人生の変容もなかなかドラマチックなのです。

人として普通に扱われないホームレスの立場や、

やるせなさから薬に逃げてしまう弱さや、

ボブに出会ってから守りたいと変わる彼の心の変化が印象的です。

本物ボブがボブを演じているというのもスゴイ話です。

はまぐり映画絵日記 06 「BAKEMONO」短編映画試写

日本短編映画「BAKEMONO -バケモノ-」

こちらもちょっと時間が経ってしまいましたが、

7月末に映像作家の友人にお誘いいただき鑑賞してきました。

短編映画という貴重な試写会。

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短編ではありますが、包含するメッセージは深く、

様々な思いが絡み合っている印象を受けました。

時代は、抜刀禁止令が出され、武士と刀がもはや意味をなさぬ天下泰平の世。

純粋にまっすぐにただひたすら刀に生きる男、

武士に生まれながら武士ではない生き方に思いを馳せる男、

そして、不条理な領主の命令に従いつつ自問自答する用心棒。

それまで伝統や常識と思われてきたことが軽んじられる中、

あくまでも己の生き方を貫こうとする者、

その生き方をまぶしいと思いながらも自分は違う道を望む者、

そして、時代の流れや上層部の意思に逆らわず生きて死ぬ者。

登場人物に込められたメタファーや制作者の熱い思いが伝わってくる映画です。

この映画を作った創作活動に携わる人々が映像に込めたメッセージを

再び私が言葉に置き換えるのはちょっと野暮な気もする映像美の芸術作品。

日本ではこれから観る機会がありそうですよ。

はまぐり映画日記05 「オン・ザ・ミルキー・ロード」試写 Aug.7, 2017

映画『オン・ザ・ミルキー・ロード』公式サイト

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観たのはもう二週間前になってしまうのですが、やっと感想が書けました。

セルビア料理の日本人宣教師(と言っても過言ではない)

橋本典子さんとのご縁で映画関係の方にご紹介いただき、

エミール・クストリッツァ監督の新作を8月始めに鑑賞しました。

クストリッツァ・ワールドのインパクトも凄かったのですが、

改めて戦いが身近であったセルビアとその周辺国の人々の、

戦いと隣り合わせの日々の捉え方は、

戦争というものがはるか72年前に終わり

平和の定義さえもボケ始めている日本人とはだいぶ違うということも感じました。

9月にTOHOシネマズシャンテより公開だそうですので、

お時間ご興味ある方は是非。

改めて観る機会を与えてくださった関係者の方々に感謝です。

 

落語いろいろ。

最近月に一回くらいは、生の落語を聞ける機会があります。

先日は、柳家三三さんの独演会。

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ずいぶん前に従姉から借りている落語CDも

いい加減スピードアップして聞いて行かねば!と思い、

NHK落語名人寄席12カ月というモノの中から一つずつ聞いております。

8月はやっぱり怪談でしょう!ということでこちら。

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真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち)は、

もう5年くらい前になると思いますが、古今亭新輔師匠が

3年だか4年かけて全て語るプロジェクトをされた時、初めて聞きました。

結局全て聞きに行くことはできませんでしたが、前半だけでも

かなりおどろおどろしい怪談噺でして、もう笑っちゃうくらい

人が殺されます。

人の妬み嫉み恨みのオンパレードで、大げさな中にも描かれる

リアルな人間模様も落語の面白味だなと思うようになりました。

笑点の司会者というイメージしかなかった五代目三遊亭円楽師匠。

結構いいお声で朗々と語るのが印象的でした。