Hamaguri Ryoko-Soloris Works

ソロ活動のリス改め「はまぐり涼子」、絵を描く。

シネスイッチ銀座 映画感想絵日記 vol.54『オリーブの樹は呼んでいる』May 20, 2017

シネスイッチ銀座 - 上映中の映画

シネスイッチ銀座 - 「オリーブの樹は呼んでいる」 いよいよ明日20日(土)より公開です!... | Facebook

5月第二弾は、スペイン映画です。

監督はイシアル・ボジャインという女性で、1983年のスペイン映画

ヴィクトル・エリセの『エル・スール』で

15歳の主人公を演じた女優でもあります。

そして、脚本はイギリスの名監督ケン・ローチとタッグを組んで

いくつのも素晴らしい作品を作っているポール・ラヴァーティ。

普段映画の作り手が誰だとかを気にするより、

映画そのものを観て感じることを優先することが多いのですが、

今回はそういう二人によって作られた映画ということを

観る直前に知りました。

最近あるマニアックなスペイン映画が日本でやたらと流行り、

私も一応観てみたものの、いまいちその面白さをつかみきれず

最後まで首をかしげた事がありました。

そのせいかすこし警戒しながら観たワタクシですが、

ボジャインとラヴァーティが描く作品は素直に引き込まれる上質な物語です。

一本のオリーブの樹をめぐる人々の愛憎と人間の身勝手さ、

土地に生き続ける2000年の樹木の力。

本当にありそうな物語の中に、今のスペインが見えてくるようです。

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ちなみに、ワタクシはまぐりはスペイン語をかつて専攻しておったのですが、

若者の会話にスラングがあまりに頻繁に出てくるのでちょっと笑ってしまった。

ほんとに「このやろ、ちくしょー、ばかやろー」的様々なスラング

ばんばん言ってるもんですから。(笑)でも、それがやけにリアルでした。

でもって今週1983年の『エル・スール』をジャック&ベティで観たら、

スペイン語が美しくて丁寧でわかりやすくてホッとしました。

34年も経てば言葉使いってほんとに変わりますねぇ。

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